ステートメント・作品の説明。
- daichi nakatani

- 2月16日
- 読了時間: 4分
中谷大知 daichi nakatani
1983年生まれ、大阪府豊中市出身。
平面や立体に関する造形を追求する活動を行なっています。
平面ではオイルパステルを用いて色と形の重なりの多様性を表現しています。
一級建築士として、設計事務所を運営しています。
Born in 1983 in Toyonaka-city, Osaka. I actively pursue figurative art related to two-dimensional and three-dimensional forms. In the two-dimensional works, I use oil pastels to express the variety of overlapping colors and shapes. As a first-class architect, I run an architectural design office.
建築の仕事をする傍ら、ある日、自分の手で描き出した何の意味も持たない自由な線に心を焚付けられました。それを価値あるものと認識し、設計の「端正な線」と手描きの「無意味な線」のお互いの価値を構築するように、建築の仕事と創作活動を並行するようになりました。オイルパステルを用いて、色と形の重なりの多様性を表現し、新しい価値を提示します。その価値観が広く共有され、現代を生きる、またこれからを生きる人々の財産となる事を望みます。

【作品の説明】


作品名:untitled
制作年:2024年
素 材:オイルパステル、紙、構造用合板サイズ:1274mm✕1274mm
今回の発表作品群は、支持体にて建築における「モジュール」の概念を絵画という表現を用いて、分解・博解楽して建築と絵画の関係性を表現しています。
建築材料で用いる、長方形の構造用合板 910×1820mm(1:2の比率)を
額
キャプション
1274✕1274mm(1.4:1.4の比率)と
182×182mm(0.2:0.2の比率)の二つの正方形に分け、作品の支持体にしています。
建築で使用する 3×6 モジュールの構造用合板を所謂、絵画の要素と考えられる「額」と「キャプション」に分解し再構築することで、建築から絵画へと物理的なモジュール変換を提示し、建築と絵画の関係性や思想的な歴史や文脈を表現しています。さらにその支持体に自身の絵画作品を重ねて展示することで、建築と絵画の歴史文脈の延長線上に、私の表現があることを提示しています。
絵画作品に関しては紙とオイルパステルを用いて制作しています。6枚の絵画で1つの作品としています。作品の素材である紙に関しては、元来の尺法に準じた紙のモジュールである四六判より、所謂、四切りサイズに統一して絵画の素材としています。
描いているこの同じ様な型の連続するモティーフは建築概念の一つであるメタボリズムの考え方を解釈し、1つ1つが独立した unitとして存在するものの、それらが合わさって一つの集合体として存在する概念を絵画表現として提示しています。またそれら絵画が集合体単位、unit 単位で増殖し展示展開する実験的な作品群となります。
私の絵画はオイルパステルを用いて制作しています。CAD図面に対して、オイルパステルを握る手描きによる表現が、身体的なストローク、修正できない緊張感、発色による色彩表現、なにかを描くことに対する純粋性、それらが合わさり唯一無二のオリジナリティある表現へと繋がると考えています。モティーフそのものに意味は無く、作品のタイトルは全て「untitled」です。
建築の仕事を通じて意味と数字を用いて表す図面を作成する日々の中で、建築士が意味のない線に価値を見出し、絵画として表現することが、ある意味では正確なモノから無意味なモノに変遷する様と解釈し、「写実性からの脱却」として絵画の歴史そのものと捉え、現代アートのその文脈上で成り立つのではないかと考えています。
例えば、私の本業である建築図面において、一般的に建築図面の作成は CADソフトを用いて行います、それは必要な図面の線をレイヤーに分け重ね合わせて作成します。これは、今日コンピューターの出現により、画像編集ソフト等を身近に使用する世代から、無意識にか意識的にかレイヤーという重ね合わせて画面を構成する手法が馴染み深くなり、それにより、今日の絵画の制作アプローチにもいくらか影響を与えいるのではないかと考えます。
今回制作した絵画作品は当該レイヤーの概念を絵画にプロットさせて、一層目、二層目、三層目、四層目とイメージを重ね合わせて制作し階層的絵画として提示しています、また同じモティーフを連続して描くことは、ポップアートにより多用されたシルクスクリーン法に対する問いであり、数ある同じモティーフを手描きで制作し、シルクスクリーン法とは逆のアプローチにより制作することで、複製物の概念を問い、アウラの所在を明確にし、自身の作品性を追求しています。






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